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    骨の健康

    知っておきたい
    骨のしくみと骨粗鬆症

    骨の健康維持が大切な理由 骨粗鬆症は予防可能な病気

    人は年齢を重ねることで、体のさまざまな機能が衰えます。骨も同じで、年齢とともに弱くなっていきます。そして、「骨粗鬆症」という病気になると、骨折をくり返し、寝たきりになり、介護が必要な状態になる可能性もあります。

    一方で、骨粗鬆症は予防や治療が可能な病気です。だからこそ骨の性質や骨粗鬆症について正しい知識を持ち、早いうちから骨の健康維持を心がけていく必要があります。

    最近の研究によると、骨の細胞が全身の臓器をコントロールし、免疫システムや脂肪の代謝にも関わっていることがわかってきました(*1)。骨が元気なら体も守られ、より健康に暮らせるのです。骨の健康に留意することは、性別や年代に関わらず重要なことです。

    骨粗鬆症とは?

    骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して骨折しやすくなる病気です。骨の強度は70%ぐらいが「骨量(骨密度)」で、残りの30%ぐらいが「骨質(骨の微細な構造や骨代謝状態など)」で決定されると考えられています(*2)。

    健康で丈夫な骨は、建物の梁に相当する「骨梁」がはり巡らされ、コンクリートに相当する「骨塩(骨に含まれるミネラル分の量)」がびっしりと詰まっています。それに対して、骨粗鬆症の骨は、骨梁がまばらになり、中身がスカスカな状態になっているために、わずかな衝撃でも骨がつぶれたり、折れやすくなったりします。

    骨は常に生まれ変わっている

    骨は、成長期が終わっても新陳代謝をくり返します。完成しているように見える大人の骨でも、「作っては壊す」「壊してまた作る」という入れ替え作業が絶えず行われているのです。若い人では約2年で、高齢者でも約5年で全身の骨が新しいものに入れ替わるとされています(*2)。

    骨改変(リモデリング)

    骨の新陳代謝には、骨吸収と骨形成の2つのステップがあります。まず、骨が古くなると、破骨細胞により分解・破壊され、血中にカルシウムが放出されます。これを「骨吸収」といいます。一方で、破骨細胞によって溶かされた部分には、骨芽細胞が集まり、コラーゲン、リン、カルシウムなどを沈着させることで新しく骨を作ります。これを「骨形成」といいます。骨基質と骨塩の量とを合わせて「骨量」と呼びます。骨は「骨吸収→骨形成→休止期」という一連のサイクルで新陳代謝をくり返します。これを「骨代謝」と呼び、こうした現象を「リモデリング」と呼んでいます。

    ところが、加齢などが原因でリモデリングのバランスが崩れることがあります。骨形成よりも骨吸収の勢いが高まってしまうと、骨量が減少・変質して骨粗鬆症になるリスクが高まります

    骨量は20歳前後で最大骨量に達し45歳ごろから減りはじめる

    男女とも18~20歳のころには、骨量がピークに達します。一生のうちで最も多い骨量をピークボーンマス(最大骨量)といい、その後、40歳ぐらいまでは、最大骨量を維持したまま推移していきます。そして、45歳ぐらいからは、加齢によって新陳代謝が低下して最大骨量を維持できなくなり、骨量は減少傾向に転じます。とりわけ女性は、閉経を迎えることで骨量の維持に関わってきた女性ホルモン(エストロゲン)※の分泌量が一気に減少し、それに伴って骨量も急激に減りはじめます。男性の場合は、閉経による急減期な骨量減少はないため、緩やかに減少していきます。

    ピークボーンマスは、生活習慣や運動習慣によって個人差があります。一生を通じて骨を丈夫に保つためには、若いうちに骨量を増やし、その後も減らさないように維持していくことが重要です。

    ※女性ホルモンには、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ作用や、骨形成を促して骨を強くする作用があります。

    近年には若年層にも起きている骨粗鬆症になりやすい人とは?

    骨粗鬆症の有病率は、男女とも年齢とともに増加します。発生頻度は、女性が男性の約3倍。80歳代では女性のほぼ半数、男性の2~3割が骨粗鬆症に関わっているともいわれます(*3)。日本における推定患者数は、1280万人(男性300万人、女性980万人)に達すると考えられています(*4)。

    また最近では、若年層でも、極端なダイエットや運動不足、カルシウム不足などの影響で骨粗鬆症を発症する例が見られるようになっています。低体重、骨折の既往、過度のアルコール摂取、喫煙、大腿骨近部骨折の家族歴、運動不足、過度のダイエットなどは、骨粗鬆症のリスク因子です。骨の健康には、生活習慣が大きく影響します。骨粗鬆症は、生活習慣病でもあるのです。

    骨粗鬆症には種類がある

    女性の骨粗鬆症の大半は、50歳前後に閉経を迎え、エストロゲンの分泌が突然止まることで起こる「閉経後骨粗鬆症」です。
    それに対して、若い年齢でも、卵巣摘出手術を受けた場合や無理なダイエットで長期間無月経になったりした場合に骨粗鬆症を発症することがあります。これを、「若年性骨粗鬆症(閉経前骨粗鬆症)」といいます。乳がんの治療法の一つであるホルモン抑制剤など、薬の副作用によっても、骨粗鬆症を発症することがあります。

    一方、男性が発症する骨粗鬆症の多くは、高齢の男性が発症する「老年性骨粗鬆症」です。加えて近年は、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病が原因となり、骨質を劣化させることから起こる新たな骨粗鬆症が注目されています。今や骨粗鬆症のリスクは、高齢者だけでなく中年の男性にもあるのです。

    また、骨粗鬆症は、原因によって大きく「原発性」と「続発性」に分類されます。エストロゲン欠乏や加齢によって起こるものは原発性骨粗鬆症といい、骨粗鬆症全体の9割を占めています。対して、特定の病気や薬、栄養障害などが原因で二次的に起こるものは、続発性骨粗鬆症に分類されます。

    ライフステージと骨量

    0~20歳

    壊す力<作る力

    女子では18歳、男子では20歳までに最大骨量の 90%を獲得(*5)。無理なダイエットは、女性の場合、月経不順や無月経を招き、骨量減少につながるので Ca 要注意。体が成長する思春期にどれだけ骨量を増やせたかで、将来の骨粗鬆症リスクが決まります。

    20代~45歳

    壊す力=作る力

    骨の発達は30歳前後で最大に達します(*6)。食生活や運動習慣が骨量維持に影響。この時期は最大骨量を減らさない生活を。女性は妊娠・出産によ りカルシウムが不足しがちなので要注意。

    45歳~

    壊す力>作る力

    加齢により代謝が低下して骨量が減少しはじめる。 女性は閉経後に急激な骨量減少がはじまり、閉経後10年で15~20%も減少(*2)するといわれています。

    最大骨量(ピークボーンマス)のグラフ

    加齢にともなう骨量減少を抑えて
    骨の健康改善を助けるプルーン

    骨を強くするには?栄養、運動に加え適正体重の維持も重要

    骨を丈夫にするために、日常生活の中で最も気をつけるべきは、定期的な運動と適切な栄養摂取です。この2つは、生涯を通して骨の健康を守るための重要な柱となります。

    成長期である幼児期や思春期をどう過ごすかも、骨形成には非常に重要です。成長期に高いPBM(ピークボーンマス)を獲得して置くと、骨粗鬆症の発症時期を遅らせることができるとされています。

    また、体重が軽い女性は、もともと骨量が少ない可能性があり、将来の骨粗鬆症リスクが高くなります。適性体重を維持することは、どの年代にとっても重要です。

    多彩な栄養を含有するプルーンで骨を育てよう

    栄養面では、まずバランスのよい食事を心がけること。そのうえで、カルシウム、ビタミンD、タンパク質のほか、ビタミンK、マグネシウム、亜鉛、カロテノイドなど、骨の健康のカギとなる栄養素を十分に補うのが理想です。

    骨によい食材としては、乳製品、果物・野菜、魚が推奨されています。また、プルーンは、骨の健康に寄与することが研究機関で証明されている食材であり、どの年代の方にも積極的にとってほしい食材の1つです。

    フロリダ州立大学人間科学部 栄養・食品・運動科学科の学科長で教授のアルジマンディ博士は、「これまでに数多くの果物を調べてきましたが、骨密度への効果ではプラムを乾燥させた“プルーン”に及ぶものはありません。あらゆる野菜と果物には栄養的によい効果がありますが、骨の健康についてはプルーンが際立って有効なのです」と述べています。

    骨に関わるプルーンの主な栄養素

    • カルシウム:骨の主成分
    • ビタミンK:骨形成を助け強化する

      ※プルーン50グラム(5~6個程度)で、成人の一日当たりの目安量(150μg)の20%のビタミンKを補うことができる。

    • マグネシウム:骨を丈夫に保つ
    • 亜鉛:骨形成を促進する
    注目成分

    β-クリプトキサンチン :

    日本の研究により、β- クリプトキサンチンの血中濃度が高い閉経女性は、低い人に比べて、骨粗鬆症になりにくいことが明らかになりました(*7)。β- クリプトキサンチンは破骨細胞数を減少させて骨吸収を抑制するととも に、骨形成を促進し、骨密度だけでなく、骨質や骨代謝も改善することも明らかにされています。

    カルシウムだけじゃない 良質なタンパク質が丈夫な骨を作る

    骨を鉄筋コンクリートのビルに例えると…

    骨の体積の半分はコラーゲン(タンパク質)

    骨の体積の約半分はカルシウムですが、残りの約半分はコラーゲンを主体とするタンパク質でできています。ビル に例えると、コラーゲンなどのタンパク質が梁(骨組み)で、カルシウムを主体とするミネラル分がコンクリートにあたります。梁が良い状態なら、弾力性に富んだしなやかで折れにくい骨になります。骨粗鬆症を予防するためには、良質なタンパク質の補給も欠かせません。

    骨粗鬆症や骨折の予防策に1日5〜6粒のプルーンを

    現在、さまざまな臨床結果から、プルーンが骨の健康や骨粗鬆症の予防に役立つことが証明されています(下記、研究①②参照)。

    アルジマンディ博士は、「骨折してから、あるいは骨粗鬆症と診断されて処方薬が欠かせない状況になってからでは遅いのです。そうなる前に、意味のある予防策をとってください。プルーンを1日2~3個食べることから始めて、1日6~10個まで少しずつ増やしてもよいでしょう」と訴えています。

    プルーンはそのままでも、料理に取り入れてもおいしく食べられるヘルシーな食品です。しっかりとしたエビデンスのある、プルーンのような有用な食品を上手に活用しながら、骨の健康改善や骨粗鬆症の予防を心がけていくことが大切です。

    研究① 米国フロリダ州立大学で行われた研究
    閉経後の女性におけるプルーンおよび干しリンゴの骨に対する影響の比較

    フロリダ州立大学が発表した研究レポート『閉経後女性の骨に対するプルーンと乾燥リンゴの効果の比較(*8)』によると、閉経後の女性を含めたあらゆる年代の骨の健康改善に役立つ、簡単で効果的な対策は「プルーンを食べること」であるとされています。

    本研究では、閉経後女性(閉経後1~10年、ホルモン補充療法または骨代謝に影響する他の処方薬を使用していない)を2群に分け、12ヵ月にわたって試験が行われました。55人の女性からなる第1群には毎日100グラムのプルーン(約10個)を、45人の女性からなる第2群には同量の乾燥リンゴを食べるよう指示。試験参加者は全員、毎日カルシウム(500ミリグラム)とビタミンD(400IU=10μg)も摂取しました。

    その結果、どちらも骨ミネラル濃度の向上に効果がありましたが、プルーン群は乾燥リンゴ群と比べて尺骨(前腕を支える2本の長い骨の一方)と脊椎の骨密度(BMD)が有意に増加しました。また、ベースライン値と比較して、プルーン群のみが骨特異的アルカリホスファターゼおよび酒石酸耐性酸性ホスファターゼ-5bを含む骨代謝マーカーの血清レベルを有意に低下。担当したアルジマンディ博士は、「プルーンには骨吸収(骨破壊)の速度を抑える力があることがその一因」と述べています。つまり、プルーンは加齢に伴い骨がもろくなるのを抑える働きを持ち、骨の健康改善を助ける食品と証明されたのです。

    研究② 米国サンディエゴ州立大学絵行われた研究
    恒例の閉経後の女性の骨密度および骨バイオマーカーに対する低用量プルーン(50g)の影響

    閉経後の女性の骨に対する
    プルーンと干しリンゴの効果の比較

    閉経後の女性の骨に対するプルーンと干しりんごの効果の比較グラフ

    骨の体積の半分はコラーゲン(タンパク質)

    本研究の目的は、プルーン50グラム(5 ~6個程度)でも100グラムの場合と同様に効果があるかどうかを検証することでした(*9)。

    試験では、48名の骨粗鬆症の女性(65~79歳)を、プルーン50グラム群、同100グラム群、対照群(0グラム)の3つにランダムに割り付け、このうち42名が試験を完了。ベースライン、3 ヵ月目および6 ヵ月目に血液サンプルを採取し骨代謝マーカーを評価。また、ベースライン、3ヵ月目および6ヵ月目に、身体活動の記憶と3日間の食物記録を提出してもらいました。

    結果は、両用量のプルーン食群で全身BMDの優位な増加が見られ、骨吸収のマーカー(TRAP-5b)は3 ヵ月および6ヵ月で減少。50グラムのプルーンでも、高齢の閉経後女性の骨喪失防止に同様の効果を有する可能性が示唆されました。